コインチェック(Coincheck)のスプレッドを詳しく調査した結果
コインチェック(Coincheck)のスプレッドを調査し、まとめた記事です。
スプレッドについて解説し、コインチェックのスプレッドはどの程度の広さなのかを解説しています。
暗号資産の取引をお考えの方に参考になると思います。
スプレッドとは?
本題に入る前に、スプレッドとは何かを書いておきます。簡単に言うと、スプレッドは取引の際に支払わなければならないお金です。
暗号資産やFXで取引をする際には、目的のものを獲得するためのお金以外にもお金がかかります。いわゆる取引コストと呼ばれるもので、スプレッドもそのうちの1つです。手数料と考えてもよいのですが、手数料とは考え方が少し違うのでここでご説明します。
暗号資産の取引を行う場合、暗号資産交換業者を介して購入や売却を行うので、取引のたびにその業者にお金を支払わなければならない場合があります。これが一般的な手数料です(無料の業者もあります)。
通常、暗号資産を取引する際にかかるコストは2種類あり、
- 手数料
- スプレッド
があります。
手数料は必要な場合と無料の場合があるとお伝えしました。スプレッドも発生する場合と発生しない場合があります。
スプレッドを理解するためには、暗号資産の販売所と取引所の違いを把握しておくとよいです。
詳しくは別途記事にしたいと思いますが、ここでは
- 販売所 : 取引が必ず成立するが金額は自分では決められない
- 取引所 : 金額は自分で決められるが取引が成立しない場合がある
と覚えておきましょう。スプレッドは販売所で発生する取引コストです。
販売所は取引が必ず成立するのですが、本来は自分が「買いたい!!」と思ったときに誰かが「売りたい!!」と思っていないと取引は成立しないはずです。
売りたい場合も同様で、自分が「売りたい!!」と思ったときに誰かが「買いたい!!」と思っていないと売ることができないはずです。
でも販売所では必ず取引が成立するんです。ということは暗号資産交換業者がリスクを取って取引を成立させてくれているんです。リスクを取らなければならない以上、取引コストで調整するしかないんですよね。それがスプレッドです。
なので、販売所で購入するときは暗号資産の価格より少し高い額で、売却するときは少し低い額で取引することになります。
この仕組みにより、全く同じ時刻でも、購入価格と売却価格に差が出てしまいます。これをスプレッドといい、取引コストとなるわけです。
一方で取引所の場合は、購入、売却価格を指定して取引します。なので購入価格と売却価格の差額のコストという概念がありません。
その代わり、指定した価格での売り手/買い手がいない場合があるので、取引が成立しないことがあります。
コインチェックのスプレッドはいくらか
ではコインチェックでのスプレッドはいくらか実際に確かめてみたいと思います。
スプレッドは、暗号資産交換業者が背負うリスク分のコストです。このリスクは『販売所で取引した暗号資産を、交換業者が手放せないリスク』とも言えます。
ですので一般的に暗号資産の取引量が多い時間帯はこのリスクが低いため、スプレッドは狭くなりやすく、取引量が少ない時間帯や、世界情勢の見通しが立たない場合などはリスクが高く、スプレッドが広くなりやすいと言われています。
そして、このリスクに対するコストの考え方も暗号資産交換業者によって異なるため、業者によってスプレッドは変わります。
そこで、参考までにコインチェックのスプレッドが時間によってどう変わるのか調査してみました。
また、暗号資産の種類によっても変わるのか、も個人的には気になるところですので、取引量が比較的多いと思われるビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、比較的少ないと思われるステラルーメン(XLM)を調べてみました。
2022年4月27日(水) | 2022年4月29日(金) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
朝7時台 | 昼12時台 | 深夜24時台 | 朝7時台 | 昼12時台 | 深夜24時台 | ||
ビットコイン (BTC) | 価格 | 4,883,249 | 4,914,903 | 4,981,673 | 5,211,350 | 5,160,238 | 5,072,719 |
買値 | 5,031,193(+3.03%) | 5,062,778(+3.01%) | 5,137,162(+3.12%) | 5,368,839(+3.02%) | 5,317,452(+3.05%) | 5,227,392(+3.05%) | |
売値 | 4,738,300(-2.97%) | 4,764,800(-3.05%) | 4,834,500(-2.95%) | 5,053,400(-3.03%) | 5,004,200(-3.02%) | 4,920,300(-3.00%) | |
イーサリアム (ETH) | 価格 | 361,361 | 363,572 | 365,966 | 384,542 | 382,119 | 371,172 |
買値 | 374,700(+3.69%) | 376,308(+3.50%) | 378,759(+3.50%) | 398,057(+3.51%) | 395,570(+3.52%) | 384,497(+3.59%) | |
売値 | 348,640(-3.52%) | 350,460(-3.61%) | 352,110(-3.79%) | 370,490(-3.65%) | 368,400(-3.59%) | 357,130(-3.78%) | |
ステラルーメン (XLM) | 価格 | 82.964 | 82.948 | 83.082 | 84.421 | 83.238 | 80.775 |
買値 | 86.803(+4.63%) | 86.703(+4.53%) | 86.875(+4.57%) | 88.241(+4.52%) | 87.026(+4.55%) | 84.509(+4.62%) | |
売値 | 79.161(-4.58%) | 79.126(-4.61%) | 79.116(-4.77%) | 80.490(-4.66%) | 79.402(-4.61%) | 76.848(-4.86%) |
上の表は各暗号資産の時間別の価格、買値、売値をまとめたものです。買値と売値のパーセント表示は、価格に対する変化量を表したものです。
例えばビットコイン(BTC)の4月27日 朝7時台の価格は4,883,249円でした。その時の販売所での買値は5,031,193円であり価格に対して3.03%高く、売値は4,738,300円で2.97%低い、ということです。
スプレッドは買値と売値の差額なので、だいたい価格に対して6%ほどのスプレッドになっている、と言えます。別の日、別の時間帯を見ても、ビットコインのスプレッドは、だいたい価格の6%前後になっています。
別の暗号資産(イーサリアム、ステラルーメン)を見てみると、ビットコインよりもスプレッドが広いことがわかります。イーサリアム(ETH)のスプレッドは、価格に対して7.1〜7.3%、ステラルーメン(XLM)は9.1〜9.5%くらいということがわかります。
取引量は、おそらく
ビットコイン > イーサリアム > ステラルーメン
の順でしょうから、やはり取引量が多い暗号資産の方がスプレッドが狭いと言えそうです。
ビットコイン、イーサリアム、ステラルーメン以外のスプレッド
上記3つ以外のスプレッドはどの程度なのか、も調べてみました。リップル(XRP)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)を載せてみます↓
2022年4月27日(水) | 2022年4月29日(金) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
朝7時台 | 昼12時台 | 深夜24時台 | 朝7時台 | 昼12時台 | 深夜24時台 | ||
リップル (XRP) | 価格 | 82.964 | 82.948 | 83.082 | 84.421 | 83.238 | 80.775 |
買値 | 86.803(+4.63%) | 86.703(+4.53%) | 86.875(+4.57%) | 88.241(+4.52%) | 87.026(+4.55%) | 84.509(+4.62%) | |
売値 | 79.161(-4.58%) | 79.126(-4.61%) | 79.116(-4.77%) | 80.490(-4.66%) | 79.402(-4.61%) | 76.848(-4.86%) | |
ライトコイン (LTC) | 価格 | 12,601 | 12,667 | 12,872 | 13,544 | 13,455 | 13,140 |
買値 | 13,063(+3.67%) | 13,125(+3.53%) | 13,333(+3.58%) | 14,027(+3.57%) | 13,932(+3.55%) | 13,622(+3.67%) | |
売値 | 12,157(-3.52%) | 12,227(-3.55%) | 12,394(-3.71%) | 13,054(-3.62%) | 12,970(-3.60%) | 12,674(-3.55%) | |
ビットコイン キャッシュ (BCH) | 価格 | 38,087 | 38,635 | 39,180 | 40,189 | 39,832 | 39,158 |
買値 | 39,651(+4.11%) | 40,216(+4.09%) | 40,783(+4.09%) | 41,852(+4.14%) | 41,459(+4.08%) | 40,786(+4.16%) | |
売値 | 36,529(-4.09%) | 37,051(-4.10%) | 37,473(-4.36%) | 38.543(-4.10%) | 38,176(-4.16%) | 37,486(-4.27%) |
リップル(XPR)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)のスプレッドを見ると、どれもビットコイン(6.0〜6.1%)よりも広いことがわかります。
また、時間や日にちによる差異も見られないようです。
まとめ
スプレッドについて解説しました。スプレッドは
- 販売所で発生する取引コストの1つ
- 暗号資産交換業者が背負うリスクを金額に換算した、買値と売値の差
です。
コインチェックの販売所のスプレッドを調査した結果、以下のことがわかりました。
- ビットコインのスプレッドは価格の6.0〜6.1%
- イーサリアム、ステラルーメンのスプレッドはそれぞれ価格の7.1〜7.3%、9.1〜9.5%
- 日付や時間によっては大きく変わらない
- 取引量の多い暗号資産ほどスプレッドが狭い(と思われる)
今回、暗号資産交換業者の1つであるコインチェックのスプレッドを調査しました。別の業者でも調査できたら比較してみたいと思います。
今回調査したコインチェックの口座を開設し、入金する方法を下記でご紹介しています。暗号資産への投資をお考えの方は覗いてみてください。
コインチェックの口座開設から入金までの手順を書いています。
さいごまでお読みいただきありがとうございました!
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